環境禁止伝説全対応サイクル[S15最終17位,レート2124]

[初めに]

SHOGINGです。

S15シングルレートお疲れさまでした!

今期は過去最高順位を更新することができ、目標としていたムゲンダイカップ出場圏内の30位以内を取ることが出来て非常に嬉しいです。

記事を出すのが物凄く遅くなってしまいましたが、新環境におけるサイクル構築の組み方の参考になれば幸いです。

 

 

 

[構築経緯]

 

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[コンセプト]

 禁止伝説による超火力環境でも有利サイクルを成立させる。

 

新環境に変わり、今までにない高火力を容易に出すことが出来るポケモン(ザシアン・カイオーガ等)や、反則的な積み技による崩し(ゼルネアス)が台頭し、一般ポケでサイクルを回すのは非常に厳しいと感じていた。

そもそも、禁止伝説に対して一般ポケが後出しから対処しようと考えること自体が傲慢であり、禁止伝説に受けだせる一般ポケモンを探すという前提から考え直そうと思った。

 

本構築における解決策として、多くの禁止伝説に対して対等に殴り合えるホウオウで対面の圧力をかけ、物理・特殊受けのスペシャリストとなる一般ポケモンを裏に控えることで、二体に役割を分散させることによりサイクルを回すことを実現した

 

 

 

 

[並びについて]

ホウオウ(両受け)+カバルドン(物理受け)+ラッキー(特殊受け)の軸によりほぼすべての構築に対応できるためそこからスタート

                                                                      

                   ↓ 

ホウオウでは環境上位のカイオーガに不利を取りやすく、ガマゲロゲなどのダイマ水アタッカーが非常にキツイため、水の一貫を切りながら汎用性高く扱えるラプラスを採用

                   ↓

 

身代わりムゲンダイナ入りが非常にきつく、また壁展開が非常に面倒だったので、珠すり抜けドラパルトを採用。低速サイクルの穴を埋めてくれて非常に使用感は良かった。

                   ↓

 

ゼルネアスに対して薄く、一度ジオコントロールを積まれたらゲームが終わりかねないため、ホウオウと二枚で見ることより対応の効くHD天然ピクシーを採用。採用率こそ低いが、詰ませにくる禁伝(ルギア、ジガルデ、ギラティナなど)にめっぽう強いため、居るだけ変な伝説枠に対応できるという安心感があった。

 

 

 

 

[個体紹介]

 

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ホウオウ @あつぞこブーツ

性格 : わんぱく  特性: 再生力

 

技 : せいなるほのお/ブレイブバード/じしん/自己再生 

 

数値: 213(252)-152(12)-150(212)-x-175(4)-114(28)

 

S:+1で最速ウツロイド抜き,麻痺を入れたザシアン,バドレックス抜き

A:無振りザシアンをダイバーンで確定一発

H:特化(3n)

B:できるだけ高く(ザシアン意識)

D:端数

 

本構築の核。裏のカバルドン、ラッキーと組み合わせることで相手の伝説枠を見る。受け駒として使うのではなく、飽くまで物理、特殊と広く殴り合えるサイクルの核として用いた。

最低限の火力があるダイジェットを使えるためダイマ適正が高く、また、せいなるほのおのやけどの上振れや、再生力によるHP確保など、色々な勝ち筋を追うことができるので使い心地は良かった。

裏に引く可能性のある中でダイマックスをする動きが強く、上手くかみ合えば相手の崩しのポケモンを突破することができ、そのまま受けサイクルが成立するのが強い勝ち筋となった。

よくある動きとして、ホウオウで対面圧をかけることで相手のダイマックスを強要し、裏のカバ・ラッキーに引いて相手のダイマをいなし、再度ホウオウを展開することで相手を詰めていくことを行った。

 

このルールにおいて禁伝枠を選出しないのはその時点で少し不利をとるため、ホウオウは基本的に全ての構築に出すことが出来る点が個人的に評価が高い。

 

 

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カバルドン @アッキのみ

性格 : 腕白  特性: すなおこし

 

技 : じしん/氷の牙/怠ける/あくび

 

数値: 215(252)-132-187(252)-x-93(4)-67

 

HB特化 

 

分かりやすい物理受け。

ホウオウで不利をとるランドロスドリュウズガブリアスなどに受けだして切り返していく。氷の牙を警戒されることが少なく、剣舞を積んだランドは基本的に突っ張ってくるのでダイアイスで倒してそのまま有利サイクルを維持して勝利する展開が多かった。

アッキの実を持たせることにより、1サイクル限定ではあるが、物理に対して最強の受けゴマとなる。ダイアースと合わせることで要塞化する動きが強かった。

ザシアンに対してもアッキのみを消費することで1度だけ受けだしが可能になるため、ホウオウ交代読みでワイルドボルトを打ってきそうな場面に対しての中間択が取れるのが非常に強かった。

 

※ホウオウと組み合わせる物理受けとしてヌオーが良く挙げられるが、個人的には、もともとのスペックが低いのに加えて、メタを張られている状況下で使うのは難しいと感じている。

 

 

 

 

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ラッキー @しんかのきせき

性格 : 図太い  特性: 自然回復

 

技 : 地球投げ/でんじは/身代わり/卵産み

 

数値:325-x-62(252)-x-142(132)-86(124)

 

S:麻痺状態のウツロイド抜き,60族意識

B:特化

D:あまり

 

分かりやすい特殊受け。

ホウオウと組み合わせることで、イベルタルやバドレックスなど超火力特殊アタッカーを安定して見ることができる。インフレ環境において、ラッキー以外の特殊受けでは基本的には成立しないため、このポケモン以外の選択肢はないと感じている。

ウーラオス対面を安易に作るとサイクル崩壊しかねないので、交代読み電磁波や身代わりを残す動きを常に意識していた。

黒バドレックスは基本的に身代わりを持っている前提で行動する必要があるため、交代読みか相手がダイマックスを切ったタイミング以外ではでんじはを押さないようにした。

 

 

 

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ラプラス @とつげきチョッキ

性格 : ひかえめ  特性: ちょすい

 

技 : フリーズドライ/泡沫のアリア/絶対零度/10万ボルト

 

数値: 223(140)-x-101(4)-150(252)-122(52)-88(60)

 

C:特化

S:60族意識(ラッキーの上取れるくらいまで)

HD:臆病カイオーガのかみなり2耐え

 

 汎用性の高い水の一貫を切れる枠として採用。終盤増加したガマゲロゲ入りには絶対選出する。水の一貫を構築段階で切ることが非常に重要であり、ダイストリームを打ちづらくさせるだけでも非常に機能した。

ガマゲロゲホウオウ対面では、一度ラプラスに引き、相手がダイマを切ろうが切らまいがもう一度ホウオウに引くことで、ダイマターンを2ターン消費or有利対面が作れるので、その動きを徹底した。

構築全体のパワーが低いので、基本的に突破できない相手(ナマコブシドヒドイデ)に対しては絶対零度を打つことでごまかした(一発当たったら即TODする)。3回は最低でも打てるような立ち回りを徹底し、一度も当たらなければ割り切る(3回中一度でも当たる確率は約65%なのでレートの期待値的にも見合う)ようにあらかじめ決めていた。

 

 

 

 


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ドラパルト @命の珠

性格 : いじっぱり  特性: すりぬけ

 

技 : ドラゴンアロー/ゴーストダイブ/りゅうのまい/みがわり

 

数値: 163-189(252)-95-x-96(4)-194(252)

 

壁展開、みがわりムゲンダイナ、日食ネクロズマがきつかったので採用。龍舞を一度積めば相手はダイマを切らざるを得なくなるので、身代わり→身代わり→ダイウォールで相手のダイマを枯らして、そのままドラパルトを通して勝つ試合が多かった。

意地っ張りにすると、最速ムゲンダイナやミュウツーなどの130族に上を取られるが、相手視点からは分からないので問題視しなかった。それ以上に受けを崩す際の確定数が変わることが利点である(例:HDバンギに対して+1ダイドラグーンでほぼ1発)ので、意地っ張りでの採用が正解だったと感じている。

身代わりムゲンダイナ軸には選出するが、アタッカームゲンダイナにはラッキー単体で対応できるため、どちらの型なのか選出画面で判断することが重要となる。ドラパルト選出時は身代わりムゲンダイナだと割り切っているため、ムゲンダイナ対面は龍舞を押すことを徹底した。

龍舞を1度積めばそのまま3タテすることも多く、なぜドラパルトがオワコンと言われているのか疑問でしかない。

 

 

 

 

 

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ピクシー @たべのこし

性格 : おだやか  特性: てんねん

 

技 : ムーンフォース/めいそう/コスモパワー/つきのひかり

 

数値:202(252)-x-94(4)-115-156(252)-80

 

HD特化(ゼルネアス意識)

 

対ゼルネアス、バトン絡み、ねちっこい積み構築に強い駒として採用。ほとんど選出することはなかったが、選出時には勝負を決定づけるほどに活躍してくれた(最終戦もゼルネアスをボコボコにしてくれた)。

2桁順位達成時にはいつも構築に入っていおり、こいつが如何に能力値が低いかを理解した上で使うことができたため、最大限力を発揮させることができたと思う。

ゼルネアスに対しては、ホウオウと2枚で見ることで安定して対応可能となる。立ち回りとしては、ホウオウで対面圧をかけて、ジオコントロールのタイミングでピクシーを出す。瞑想を打つタイミングと相手のダイフェアリーのタイミングが合うと突破されてしまうため、月の光で様子見しながら、ムーンフォースを打ってくるタイミングで瞑想を積むことが出来れば対応することが出来る。

ラプラスのキョダイセンリツから即引きでピクシーを出すことで、瞑想やコスモパワーを積む隙ができるので、バトン構築で物理アタッカーが来ても対処可能となる。

 

※余談ではあるが、私のアイコンは相棒のドヒドイデであるが、そろそろピクシーに変えたいという気持ちが少なからずある。

 

 

 

[選出]

崩されないことを第一に、先に数的優位をとれるような選出を心掛ける。

ホウオウ+1で相手の禁止伝説枠に対応し、残りの一枠をどうするかを慎重に決める。

※大体初手ホウオウが安定

 

 

[各対禁止伝説構築への対応]

 

vsザシアン(+サンダーラプラス)

→ホウオウ+ラッキー+カバルドン

ザシアンをホウオウ+カバで見て、サンダーをラッキーで対応する。

ザシアンラッキー対面を極力作らないようにし、サンダーラッキー対面を作るように意識する。サンダーラッキー対面でザシアン引きに電磁波を入れればホウオウで上を取れるので勝ち濃厚となる。数的不利を取るとサンダーでTODされるので注意。

ガマゲロゲがいる場合にはラッキーかカバのどちらかをラプラスに差し替える。

 

 

vsカイオーガ(+ナット+サンダー)

→ホウオウ+ラッキー+@1(ラプラスかドラパどっちかは出したい)

プレイングスキルが一番求められるサイクル対決となる。構築相性は微不利だが、カイオーガ入りにに勝てないようではホウオウを使う資格はないと感じている。

相手のPTの組み合わせに応じて目指す勝ち筋が変わってくるので言語化するのが難しい。

とりあえず重要なことは、できるだけ早く(選出画面で)カイオーガの持ち物がスカーフなのか火力アップアイテムなのか、残飯なのか、チョッキなのかを判断することである。もし、火力アップアイテムだと予想されるなら、1サイクル目からラッキー引きが成立しなくなるので要注意である。ドラパルトやラプラスで水技を牽制しつつラッキーで受けだしてサイクルを回すのか、それともホウオウラッキーでサイクルを回すのかを間違えないようにすることが大切である。

 

 

vsイベルタル

→ホウオウ+ラッキー(+カバルドン)

S15環境では特殊イベルタルがほとんどを占めていたので、ホウオウ+ラッキーの二枚でイベルタルを見るようにしていた。ダイアークでラッキーのDがダウンするのが怖いので、ホウオウと交代して解除したり、ダイウォールを絡めることで相手のダイマックスをいなしていくことを重視した。

ダイマックスのタイミングを間違えなければ大体勝てる。

 

vsバドレックス

→ホウオウ+ラッキー(+カバルドン)

ホウオウとラッキーの二枚で対応する。ホウオウで対面圧をかけて相手がダイマックスを切るタイミングでラッキーを出して電磁波を入れて2サイクル目のホウオウで処理する。安易にラッキー黒バド対面を作ると身代わり起点になるので注意しながら立ち回る。

 

vsゼルネアス

→ホウオウ+ピクシー@1

ホウオウで圧をかけつつピクシーで積んだゼルネアスを対処する。基本的には対応可能な有利マッチであるため、プレイングを間違えなければ大体勝てる。

 

vsネクロズマ

→ドラパルト+カバルドン(+ラッキーorホウオウ)

意外とキツイ。ドラパで龍舞を一度積めば大体勝てるが、相手は簡単には許してくれないので立ち回りの工夫が必要。

処理としては、相手のダイマックスをカバルドンでいなしながらあくびを入れて、ドラパの龍舞→ダイホロウで崩していく。

眠りターン数で決着することも多く、割とシビアであった。

 

vsムゲンダイナ

→身代わり持ち:ドラパルト@2

 身代わり無し:ホウオウ+ラッキー(+カバルドン)

 

身代わり持ちは初手に来るので、ドラパで龍舞を積んで、ダイマックスで1体とばしてTODに向かう。

身代わり無しはホウオウラッキーのサイクルで対応。TODになることも多いが、ラッキーのHPが高いので総量勝負に持ち込めば行ける。一般ポケにダイマを切ってくるので、そのタイミングでこちらのダイマックスを合わせることが重要。

 

[結果]

最終17位/レート2124/TN:SHOGING

 

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[レンタルパーティ]

使いたい方はご自由にどうぞ

ちなみに、IDの"5"を"S"にしてもなぜか使えます。

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[最後に]

ここまで記事を読んで下さり、ありがとうございました!

今シーズンは30位以内を目標に一カ月間取り組んでいたので、達成することができ、非常に嬉しく思います。

 

竜王戦には参加していなかったため、シーズン序盤は右も左も分からず構築をどう組めば良いのか行き詰っていましたが、最終的には自分の思い描いていた立ち回りができるような構築に仕上げられたので良かったです。

 

私は構築を組む際、特に軸となる並びが極力多くの構築に選出できるかを脳内でシミュレーションしながら組むようにしています。なぜなら、シングルバトルは6体の内から3体しか選出できないため、キツイポケモンを単体のポケモンで見ることを考えていても他のポケモンにはあまり通っていなくて、結局は選出できないということが多々あり、軸の汎用性自体の高さが勝率に直結していると考えているからです。

今回の構築は、ホウオウ+カバルドン+ラッキーという、多くの相手に基本選出を歪ませることなく対応できる並びを見つけることが出来たのが勝因だと感じています。

このように軸となるポケモンがどの構築に対してもブレずに選出できることを、「軸のロバスト性が高い」と私は勝手に呼んでいますが、結構重要な要素だと思っています。

机上論では最強の構築を作っても、なんか思い通りいかないなぁと感じている人は、軸のロバスト性が十分にあるかをチェックしてみるといいかもしれません。

本構築はその一例でしかないですが、これからの構築造りの参考にしてもらえれば幸いです。

 

 

最後になりますが、本記事を読んでいただきありがとうございました。

来シーズンもある程度は頑張ります!